自分の才能に気付くのは難しい
「才能」と聞くと、何か特別なものをイメージするのではないかと思います。
でも、私たちが持っている才能は多くの場合、思っている以上に「地味」だと私は思っています。そして、思っている以上に「使いみちに困る」ものです。
例えば、国民的ネコ型ロボットが登場するマンガの主人公（メガネのアイツです）の特技は「昼寝」と「射撃」「あやとり」「ピーナッツの投げ食い」とありますが、どれもこれも役に立ちそうもないものばかりです。
いや、確かに射撃は温泉街の射的場でチョコボールを乱獲出来るくらいには役立つといえば役立ちますし、あやとりも女子と仲良くなるためのツールとしては意外と使えるかもしれない。
でもまあ、地味っちゃ地味ですわね。
「才能」に優劣はない
これだけは力強くお伝えしておきたいのですが、人にはそれぞれ何かしらの「才能」があります。そして、多くの人はそれに気付いていません。
何しろ、自分に「射撃」だの「昼寝」だのの才能があるなんて思わないじゃないですか。というか、なんだ「昼寝の才能」って。
そして、才能に優劣も、良し悪しもありません。さらに言えば、時代背景によっても変わります。
射撃の才能は西部劇の時代に生まれていたら、ものすごく活かせたかもしれませんが、現代社会においては屁のツッパリにもならないわけです。
野球の才能だって、今でこそ「野球」というスポーツがあってその才能を発揮する場がありますが、そんなスポーツがなかったとしたら、飛んできたボールを棒で打ち返す機会なんて一生に一度あるかないかですからね。球をめちゃくちゃ速く投げられる才能とかは、ひょっとしたら狩りで活かせるかもしれませんが。
それはさておき。
自分の才能を開花させるために必要なこと
何が言いたいかというと、大切なことは「自分の才能」と「社会で求められていること」をマッチさせることなのです。『ギンギラギンにさりげなく』とか、そういうことではなくて。
例えば、ぼくは文章が書くのが好きで、苦にならない。これをどう社会で活かすか考えた結果、文章を書くことを仕事にさせていただいています。そして、こうして屁のツッパリにもならないブログを書いているわけです。
これも、読んでくださる方がいるからこそ「価値」が生まれるわけです。ぼくがこれをチラシの裏側に必死こいて書いていたとしても、何も生み出しませんね。
あ、ネットの片隅でデータの藻屑と化している可能性については否定しません。でも、考えると悲しくなるので止めておきます。
同じように、あなたがどれだけ「フリーハンドできれいにマルを書けます！」といっても、コンパスには敵わないわけです。そこに社会のニーズがなければ、フリーランスとして稼ぐことはできません。
でも、その才能が役に立たないとは言い切れません。自分が描いたマルをSNSにアップしていたら「あなたの描くマルには宇宙を感じる」と海外セレブから注目を集め、新作の注文が殺到し、史上初の世界的な「マル」画家として大成することも否定できません。
いかに自分の才能と、社会から求められることとを一致させるか。これこそが、才能を開花させるために必要なことなのです。
自分の才能を見つける「5つの質問」
ただ、自分では自分の「才能」に気付くことは難しいんじゃないかと思います。
だから「ストレングス・ファインダー」みたいな本とか、診断みたいなものが流行るんだろうと思います（かく言う私も『さあ、才能（じぶん）に目覚めよう』って本、買って読みましたけども）。もちろん、ストレングス・ファインダーや、本を買って自分の才能を発見することも良いでしょう。
でも、もっと簡易的に「自分の才能ってなんじゃろ」を知りたい方には、下記の質問を自問自答することをオススメします。
・私は何が好きか、何が得意か
・私は苦もなく出来るのに、なぜか周りからホメられることは何か
・私はどんな環境、生活スタイルが好みか
・私が絶対にやりたくないこと、曲げたくない信念は何か
・私にとって人生で「いちばん大切なもの」は何か
はい。パッと出てくるものもあれば、「うーん？」と悩むものもあると思います。また、答えが日によって変わるものもあるのではないか、と思います。
それで構いません。自問自答することで、徐々に明確になっていくものもあるはずです。
大切なことは、自分の才能の芽を自分で摘まないことです。
「これが好きだけど、こんなことじゃ稼げないよね」とか「こんなこと、誰にでもできる」と思わなくて良いのです。
まずは、自分の「才能の芽」を見つけること。そして、優劣をつけないこと。そこから始めましょう。あなたの「こんな才能あってもしゃーない」と思っていたものが、何かのきっかけで役立つことがあるかもしれないのですから。
ちなみに、ぼくがフリーランスとして仕事をするきっかけをくれたのは、ぼくの大恩人である平井ナナエさん。
この度、ナナエさんが本を出されました。タイトルは『あなたの起業が人生と世界を変える』。
フリーランスで働きたい、起業したい！ という方にはドンピシャな内容になっています。世の中によくある「起業本」とは一線を画しているかもしれませんが、読んで損はないです（断言）。
