困ったときはじゃが芋で何とかする
先日。本屋さんで何気なく雑誌を眺めていたら、衝撃的な特集タイトルが目に飛び込んできました。
『困ったときはじゃが芋で何とかする!』
うん。
「うわー、友だちの結婚式なのに財布に1000円しか入ってないやん! ご祝儀どころか、交通費も危ういやん」
「あれ? ナビはこの道行けって言うんやけど、この道、ホントに大丈夫? めっちゃ細い農道みたいなんやけど・・・って後ろから車来てるし・・・。うわ。どうしよ」
「先輩に『ジョジョの奇妙な冒険』の第3部全部貸てんねんけど、そろそろ返してほしいねんな・・・。でも、先輩2学期から学校来てないし、家まで押しかけたら『そんなに第3部読みたいんか』ってなるし・・・」
とか。そういう時に「じゃが芋で何とかする!」と言ってるわけではなく。
「原稿書けない・・・。全然アイデアが浮かばない・・・」
という時に「じゃが芋で何とかする!」と言ってるわけでもありません。当然ながら。というか、上記の状況いずれも、じゃが芋が活躍できる場面は1ミリたりともないですからね。
あ。ご祝儀にメークイン、という手はありますね(ない)。
それはさておき。
その雑誌というのは『3分クッキング』。要は、「晩ごはんのおかずに困った時、じゃが芋で何とかできまっせ、奥さん!」的な特集だったのです。
じゃが芋は何がスゴイのか
じゃが芋は非常に応用が効くと言いますか、万能といいますか、サッカーっぽく言うと「ユーティリティ性が高い」野菜であります。
まず、メインのおかずになれる。肉じゃがとかね。当然、サブおかずにもなれます。ポテトサラダなんていいじゃないですか。
さらにはおやつ的にもいけます。ポテトチップスや、ポテトフライあたりはテッパンおやつでしょう。
▲見落としがちですが、ポテチもじゃが芋です
場合によっては「主食」としてのポジションも任せられます。お昼にじゃがバター塩辛が出てくるなんてことは、北海道の我が家では「けっこうあること」でした。
ここまで見てきた通り、ポジション的な意味でもそうですし、味わい的にも様々な変化を付けられるのがじゃが芋のスゴイところです。
茹でてホクホクをいただくこともできますし、カラッと揚げてカリホクでも美味しい。細く切ったのを揚げたり焼いたりすれば、カリカリなクリスピー感も楽しめる。潰してポタージュなんかにも対応できちゃう。中華料理なんかだと、細めに切ってジャっと炒めて、シャクシャクっとした状態で食べることもありますよね。
まさに変幻自在。引き出しが多い。そりゃ『3分クッキング』編集部が「次の特集は『じゃが芋で何とかする!』です」と力強く発表するでしょう(力強かったかどうかは知らんが)。
まず設定すべきは「ゴール」である
何が言いたいかというと(まあ、じゃが芋は偉大である、ということが言いたかったのも半分以上あるけれど)、ゴールが決まっていないと、そこに到達することはできないということです。
例えば、じゃが芋を使って「肉じゃがが作りたい」あるいは「ポタージュが作りたい」と決まっていれば、そこに向けた段取りは進みます。
もしくは「じゃが芋を使ったメインのおかずがほしい」とか「じゃが芋でちょっとした副菜を作りたい」という指針があれば、何とでもなるわけです。
ところが、この「ゴール」なり「指針」がない状態だと、料理する側もお手上げになってしまうわけです。
・・・これ、ビジネスにおいても同じことが言えると思うんです。
ぼくがライティングのお手伝いをさせていただく際、一番困るのは「修正が多いお客さん」でもなければ「『てにをは』に厳しいお客さん」でもありません。
「明確なゴールが定まっていないお客さん」が実は一番困ったりします。
いや、別に文字数とか、内容がきっちり決まっていないと書けませんぜ旦那・・・ということが言いたいのではなく。
この記事を「誰に届けたいのか」「読んだ人にどう思ってほしいか」「その結果、どういう行動を取ってほしいか」のいずれかが決まっていれば、ある程度原稿は作れるんです。
「ホームページって、記事が必要なんですよね」とか「なんか、いい感じの記事を書いてもらって」的なオーダーをされることが(まれにだけれど、あるんです)一番困ったりします。
ゴールが決まれば、解決策はいくらでもある
でもこれ、みなさんもビジネスにおいてやってることがあるんじゃないかな・・・と思うんです。
このビジネス、あるいはこの事業、この商品・サービスは、誰に使ってほしいのか。どんな課題を解決できるのか。この商品・サービスを使って、どうなってほしいのか。
それが決まっていたら、自ずと伝えるべき内容は決まっていくはずなのです。
「いや、できるだけたくさんの人に・・・」
「なんか、幸せになってほしいというか・・・」
「この商品を通じて世界平和を実現したく・・・」
こういった考えを全く否定するわけではないのですが、明確なゴールを設定すればするほど、そのゴールに向けた明確なルートが描けます。なので、できればそうした方が色々いいですよ? と言いたいのです。
例えて言うならば、じゃが芋を目の前にして「なんかいい感じの料理に・・・」というのでは前に進みません。「何が食べたいのか」、言い換えれば「どんな味か」「どんな食感か」「メインおかずか、サブおかずか、はたまたおやつか」、「和食、中華、洋食どれか」みたいなことでもいいので、絞ってみる。
それはつまり、ゴールへの道を少し明確にすることにつながります。
「洋食ってことは、肉じゃがは外れるか」とか「メインおかずにポテトフライはちょっと違うよね」となるように、「こうしたい」とか、場合によっては「『〇〇じゃないもの』を」というオーダーでも、ゴールへの道が少し拓けます。
ただまあ、ビジネスを展開する、あるいは文章を書いていく時に、そういう「明確なゴール」を設定するのが難しい・・・と思われる方もいると思います。
そんな時こそ、ぼくの出番です。お話を伺うことで「こうしたら良いんじゃないですか」とか「こういう選択肢もありますよ」とか「こういうアプローチも良いかもです」と、色々と提案ができます。
ぜひ、文章や情報発信で困っている方は、ご一報ください。無料でご相談に乗りますよ。